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講演コンテンツの作り方

こんにちは、Mです。

先日、中小企業診断士が活動するいろいろな場面で役に立つ「ITツール」についての
話をさせてもらう機会がありました。
10~30分くらいの発表をすることは普段からあるのですが、今回は2時間というそこそこの長さで、
準備にも時間と段取りをかけたので、自分の備忘録も兼ねて、記録しておこうかと思います。
※発表に使ったスライドを抜粋したものをご参考まで↓ 

PUIT_UP - Google スライド

 

1.テーマからのコンセプト設計
今回は中小企業診断士協会の、会員向け勉強会ということで、
 ①会員の診断士活動を活性化させる目的
 ②企業内診断士(会社に勤務しながら、会社の外で中小企業診断士の仕事も行う人のこと)が主なターゲット
 ③IT関係の内容
という3つのテーマがありました。

ITという点から、まず下の2つの方向性が浮かびましたが、
[A]「word術」「excel術」といった特定のソフトの使用法案内は、
“診断士ならではの使い方”という特徴を出すのが難しいことや、ニーズが細分化して集客する
参加者の幅が狭まることから、
[B]中小企業支援の具体策である「ホームページ作成」「ITシステム導入」「WEB販促」などは、
企業内診断士がそれを役立てる機会が比較的限られることと、私自身がそこまで
明るい分野ではないということで、止めにしました。

そして考えなおし、あらためて、
[C]特定の専門テーマに絞るのではなく、「診断士活動の各場面で使えるITツールを広く多く紹介する」
というコンセプトに落ち着きました。これなら、幅広いターゲットに興味を持ってもらえ、
私自身がツールを使った経験から話を作りやすくなります。

 

2.ネタだしブレストと仮構成
コンセプトに沿って、紹介できそうなITツールを思いつく限り書き出すブレスト(ブレインストーミング
をします。ここは長く時間かけず一気にやるのがコツです。
次に、書き出したネタを分類や取捨選択して、参加者にどのような流れで説明するかを整理します。
“診断士活動の各場面”という切り口から「グループ仕事」「打合せ」「プレゼン」「個人作業・自習」
「診断実務」「イベント開催」「セルフブランディング」といった分け方にいったんなりました。

 

3.新ネタ仕入れとブラッシュアップ
自分が出してきたネタに対して、より新しいITツールや活用法がないか、本やWEB、または人に尋ねたり
して、新ネタを仕入れてきます。見聞きするだけでなく、アプリやサイト、機器など、
実際にインストール・購入して自分で使ってみるのが大事です。
新ネタを把握できたらそれをふまえ、先ほど作った仮構成を見直します。
ちなみに、ここまでの作業ではまだPowerpointを使わず、テキストだけでまとめています。

 

4.Powerpoint化、メッセージ設定、ビジュアル構成
ここまでまとめたテキストを、Powerpointパワポ)にペタペタ貼り付けて、
とりあえず全体をパワポ化させます。
できたものを頭から見直し、「1スライド1メッセージ」になるよう、文言を削ったりスライドを
分けたり合わせたりの調整をします。
それから、メッセージの内容によって、イラストや写真を交えて1枚1枚のレイアウト・ビジュアル構成を
したら、発表資料として仮完成です。

 

5.テスト発表・フィードバック
発表をいちど人に聞いてもらい、感想・意見などフィードバックをもらいます。
特に今回気になっていたのは「レベル感」です。ITツールは詳しい人とそうでない人の差が
まちまちのため、紹介するネタの知名度・説明の詳しさなどの「レベル感」をどの辺に設定するか、
自分だけでは掴みきれないので、実際に複数の人から意見をもらえたのは非常に参考になりました。

フィードバックをもとに、各ネタについての説明の強弱のバランス調整や、新しいネタの追加などを
行います。
全体構成についても、章立てを「1.グループ活動・連絡ツール」「2.個人作業、学習ツール」
「3.実務、プレゼン、営業ツール」の3つにまとめ直し、活動場面の分け方をMECEっぽく、
体系的に学べるような見せ方に変えました。

 

6.最終調整
全体を見直し、文言、メッセージの修正、ビジュアル調整(レイアウト、フォント、図表・イラスト・写真)、
スライドの追加・削除といった最終調整をします。
このときの方法は2つあります。ひとつは、サムネイル(16分割くらい)でプリントアウトする方法です。
表示する文言や写真などのチェックは、個人的にこれが一番やりやすいです。
もうひとつが、リハーサルとして声を出して説明してみる方法で、うまく話せているか、参加者の心を
動かせるような流れになっているか、実際に声に出すと気がつくことが意外に多くありますので、
リハーサルも兼ねて必ず行います。

 

と、いうような準備を経て、ようやく本番の発表を迎えることができました。
ここまでガッチリとした段取りをいつもしているわけではないですが、流れとしてはこんな具合で
行うことが多いです。
凝りだすと、いつの間にやら時間がどんどん過ぎてくアブナイこともよくありますので、
メリハリつけて進めるよう気をつけたいですね。

 

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