ベトナムざっくり人間模様(前編)
こんにちは、Mです。
今年のゴールデンウィークは10連休と大きな話題になりましたが、私は久しぶりの海外旅行でベトナムのホーチミンまで行ってきました。
ベトナムは東南アジアの中では中国の下隣。縦に長く伸びた形の国で、北には首都のハノイ、中央はリゾート地ダナンや世界遺産の遺跡群で有名ですが、ホーチミンは南の中心都市で、経済発展がめざましいと街と言われています。
ホーチミンの観光と言えば、フランス植民地時代に建てられた欧風建築の教会やホテルや、観光客から地元民まで入り混じる市場が見どころで、郊外に出るとメコン川クルーズなど自然も満喫できます。また食の楽しみとしては、米粉麺のフォーをはじめ、バインミー(ベトナム風バゲットサンド)、バインセオ(ベトナム風お好み焼き)など、お肉・野菜・香草をふんだんにつかった料理はどれも美味しかったです。
さて、そんな観光スポット的な楽しみとは別に、現地の「人」について見たり聞いたりしたことが、個人的に面白かったので、6つのポイントでお話ししてみます。
1.ベトナムの人は“外が好き”
ホーチミンの街を歩くと、路上そこかしこに座って休んでいる人がいます。雑貨屋などの店員さんもわざわざ店の前にイスを出してきて家族総出でくつろいでいたりし、個人経営っぽいご飯屋さんなどは、歩道を埋め尽くすかのごとく机を出して、通行人が歩く隙もないほど、まさしく「お店を広げて」います。
また、街の中央にホーチミンさんの像が立つ広場があるのですが、放課後の学生達がマックに寄るでもなく地べたに車座になって話し込んでいる姿もたくさん見かけました。
ホーチミンは熱帯モンスーン気候で一年中暑く、5月でも気温30度以上はあたりまえの世界なのですが、クーラーの効いた室内にこもりはせず、人々はなにかと外に出ています。
街中では、スマートフォンを持っている人がとても多いです。特に、お店の店員さんがスマホをいじること凄まじく、飲食店でも雑貨屋さんでも、オーダーとったり料理運んだり接客している時以外は、ほぼ100%スマホをのぞき込み指でぐりぐりやっています。
実は入国時、空港の中でも、トイレの前で制服のまま座り込んだ職員が熱心にスマホをスクロールしているのがまず目に飛び込み、「これがベトナムの洗礼か!」と軽く衝撃を受けました。
ちなみにホーチミンには日本の高島屋デパートがあるのですが、そこの店員さんは手にスマホを持っておらず「さすが日本の接客」と感心しかかったのですが、よく見ると、レジの裏や柱のカゲに隠れていじっている姿を発見しました・・やはり。
3.ベトナムの人は“バイク超好き”
ホーチミンで人間以上にたくさん見かけるのがバイクです。
街中だけでなく、実は空港をでた目の前の道からそうだったのですが、車も走っている道路の右から左から全ての車線、全ての隙間をバイクが埋め尽くしています。ぶつからないように、クラクションもガンガンに鳴らします。
タクシーの中から見ても前後左右どこもバイクで、さながら、ややおとなしめの暴走族に挑発されているかのような気分を味わえました。
また、自分が歩行者で道路を渡るとき、バイク達には“停車する”という概念がありません。信号はほぼ100%スルーして、赤でも青でも構わず走り続けます。
歩行者はというと、どうしようもないので渡る自分の存在をアピールしながらゆっくりと歩きだすと、バイク達は「チッ、しょーがねーなー」とばかりにこちらを避けて通っていきます(その間減速もなし)。
ふつうの街中にいながら、「ヒャッハー!!」と襲い来るバイクの群れという、北斗の拳またはマッドマックス的な気分を体験できるステキな(恐ろしい)アトラクション?でした。
ちなみにちゃんと説明しておくと、ホーチミン市は地下鉄など公共交通機関がまだまだ普及していません。人々は郊外から仕事に通うことになるのですが、車を買える人はごく限られるため、代わりに生活の足としてバイクが欠かせないという事情があるのです。
ホーチミンでは時おりスコールに見舞われますが、大雨の中でもカッパをバタバタとなびかせながらバイクは走ります(二人乗りの後ろの人は、顔面をカッパで完全に覆われ視界ゼロの状態ですが、なんら動じている様子はありません、ただの日常のようです)。
また、こちらの道交法では「子供は乗車人数に含まれない」というフリーダムな規定があり、両親+子供2人=家族4人のぎちぎち状態で疾走するスクーターの姿もよく見かけました。
なお、意外なことに自転車はほぼまったくいません。現地の人いわく「長距離走れない。疲れる。」からだそうですが、かろうじて見たのが、歩行者よりゆっくり走るおじいちゃんと、車道でバイクに混じりながらママチャリで時速30kmオーバーのガチ漕ぎをしている学生さん、その2人のみで、自転車乗りにとっては生きづらい国なのかと思いました。
と、ここまで書いたところで文字数がだいぶ多くなり過ぎたので、続きは「後編」としてまた次回に・・・。