飲食店のモバイルオーダーを体験
こんちには、Mです。
最近、飲食店でスマホを使って注文をする「モバイルオーダー」を時々見かけるようになりました。
私もたまたま続けて2軒のお店で使う機会があったので、今回はそのお話です。
一軒目は、クラフトビールが飲み放題というダイニングバーでした。
このお店では、食べ物と通常のドリンクは口頭での注文なのですが、飲み放題のドリンクのみ、スマホで注文するという方式のようです。
広めの店内で、通されたテーブル席にある二次元バーコード。これを自分のスマホで読み取ると、Webブラウザで注文ページが開きます。
画面はとてもシンプルで、10種類ほどのいろんな国のビールが名前だけが並んでおり、ここからタップで選ぶと注文が入るという流れです。
お店の中で注文をするたびにホールの店員さんを呼び寄せなくても済むので、特に飲み放題の注文はしやすくて良いと感じました。
またお店にとっては、注文を聞きに行く手間が省けることや、注文がシステム経由で直接キッチンの端末に表示されるので、ホールからキッチンに注文を伝える手間や、伝言ミスになくなるといったメリットがあります。
「なるほど合理的でいい道具だなあ」と、思っていたところで、ひとつだけトラブルがありました。
飲み放題メニューで「今月のおすすめビール」とされているドイツビール注文したら、しばらくして頼んだ覚えのないイタリアのビールが運ばれてきました。
すでにいい感じに酔っぱらっていたので、「あれ間違えたかな?飲み放題でお金も変わらないからまあいいか」とイタリアビールをグビグビ。
さあ次こそはドイツだと画面をタップしたら、来たのはさっきのイタリア。さすがにおかしいぞと店員さんに相談すると、理由がわかりました。
どうやら、ドイツビールとイタリアビールはどっちも「今月のおすすめビール」とのこと。注文画面では、ドイツビール、イタリアビールそれぞれのボタンがあり、間違いなくドイツを押していたのですが、キッチン側の端末で表示されたのは「今月のおすすめビール」とだけでドイツかイタリアかまでは出ていなかったそうです。
そこに気付かないで、メニュー表上でたまたま上の位置にあったイタリアビールを出してきた・・・という事のしだいでした。
おそらく、システム開発の時点で、「今月のおすすめ」が複数あることを想定してなかったのでしょう。
そのうち改修されるかと思いますが、しばらくはシステム業界でお馴染みの「運用でカバー」で乗り切るのでしょう。
二軒目は焼き鳥屋さんでした。
今度はひとりでカウンター席に座ります。
席にある二次元バーコードを読みこんでスマホで注文という流れは同じですが、この店では全てのメニューがモバイルオーダーできました。
注文画面には各メニューの写真が掲載されており、どんな料理なのかがよくわかりました(手元にある紙のメニューでは文字だけ)。
画面のレイアウトは縦長のひと繋がりで、スクロールによってフードとドリンクがスムースに見られるのも使いやすくて良かったです。
※居酒屋チェーンなどにある専用タブレットの注文端末は、焼き物/揚げ物/サラダ/…/ビール/酎ハイ/…など、種類別にメニュー画面が分割されていて、切替ボタンを何度も押すのがけっこう面倒です。
画面上で「注文の履歴」と「会計金額」も見ることができました。
最初のビールと焼き鳥は口頭で注文して、途中からスマホでのオーダーに切り替えたのですが、不思議なことに口頭で頼んだ分も私の履歴としてまとめて記録されてました。
おそらく席の番号などで紐付けされてるのだと思います。
そんな具合でなかなか便利なシロモノでしたが、気になったこともいくつかあります。
ここのお店は、二次元バーコード読んだ後の画面がWebブラウザではなく、LINEと連携しているようで、モバイルオーダーをするためにお店のLINEアカウントの“友だち追加”が必要でした。
クーポンがほしいなど自分の意志でLINEに追加するならまだいいのですが、注文のために強制的に友だち追加させられる、というのには少し抵抗を感じました。
ちなみに、友だち追加によって、注文の際には自分のLINE名とアイコンがお店側に表示されます。
私のLINEアイコンは自転車に乗ってる時の写真でして、レース用のピチピチハデハデジャージ姿を見ず知らずの店員さんに見られるのはちょっと恥ずかしく・・。裏で「あの真面目そうなお客さん、あんなピチピチの着てるぜ(笑)」なんて言われているかと思うとそわそわしてしまいます。
また、目の前にお店の人がいるのにわざわざスマホで注文するという行為が、「険悪な夫婦が話したくないので用件だけLINEでやり取りしている」みたいでなんだかなーと感じてしまいます。
注文の時に「今日のおススメは何ですか?」などのちょっとした会話できないのも、やや味気ないですね。
それと、会計金額がリアルタイムで見れる点も少し心配です。
たしかに便利なのですが、せっかく気持ちよく酔っぱらってどんどん飲もうとしているお客さんが、ふと会計金額を見て急に冷静になり「そろそろ帰ろうか」と思ってしまったら、お店にとっての機会損失になるのでは…などと考えてしまいます(考えすぎか…)。
とはいえ、モバイルオーダーはなかなか便利に使え、店舗運営的の効率化・省力化にも役立ちそうです。
まだまだ改善の余地はありそうですが、この先が楽しみなサービスでした。
【ご参考】
二件目の焼き鳥屋さんのモバイルオーダーシステムは、調べたら「ダイニーセルフ」というサービスでした。
Moreブログも今年はこれで最後となります。
モバイルオーダーであってもなくても、来年は心おきなく宴会ができるといいですね。
どうぞよいお年をお迎えください。