芸術の秋。一生アートが楽しくなる、アートとの付き合いかた
こんにちは。杏です。
ビジネスしっかり系の記事を。。とも思ったのですが、季節は秋。
なので、芸術の秋が楽しくなるように、日頃なじみのない方向けにアートの楽しみ方と開催中の企画展のお勧めを書きたいと思います。
長い目で見ると感性や想像力をバランスよく持っていることは仕事にも好影響かと^^
アートってなんだろう?
アートってどんなものだと思いますか?
ネット辞書を見ると色々な定義があったのですが、
私は体感として、「創り手のフィルターを通して、何かを表現したもの」と思っています。アウトプットだけでなく、それを生み出した人も含めてひとまとめ。
アートに触れること=「ユニークな着想や構図、配色などの粋に触れること」。加えて「時も場所も超えて、いつかを生きた生身の人に触れること」。
こう考えると、ちょっとロマンも感じませんか?
アートってどうみたらいいもの?
普段美術館に行かない方と話していると、「美術館に行っても何をどう見ていいのかわからない」という声を聞くことがあります。
そんな時、私は「難しいことを考えず、自分の好きなようにみたらいいんだよー」と答えています。
展覧会に出展されるようなものには、もちろん、どれも専門家の見地からの芸術的価値があります。
でも、そうした誰かの評価を基軸として「なぜそれが素晴らしいのか」を理解しようとすると、「うーん」と作品の前で考え込んで、結局「自分にはよくわかりませんでした」みたいな、勉強的な空気になりませんか?
それよりもまずは「自分」がどう感じるのかを大切に。
創り手のネームバリューを意識せず、好きかどうか、純粋に感動するかどうか、思わず笑っちゃうかどうか。自由に見ると新たな発見がたくさんあります。
洋服好きの方なら今度採り入れて見たい配色を探してみるとか、歴史が得意な方なら世界情勢と作品の関係を想像してみるとか、表現することが仕事の一部なら参考になる素材はないかなあとか。
もっとふんわり何も考えず、説明もサッと見るだけで、ただ理由なく「好き」を探してみるのも楽しいです。
そうして回数を重ねていくことで、自分はこの人が好き、こういう系が好きという傾向がわかってきます。
そうしたら、好みの作品の出ている企画展に足を運ぶようになったり、もっとその人を取り巻く歴史や環境を知って作品に触れて見たいと思うようになったり。それを過ぎると今まで好みでなかったものまである時ふっと好きになってきたり。
自然と楽しみは深く広くなっていきます。
この秋は、あちこちの美術館・博物館で面白そうな企画展が開催されているので、最初の一歩を踏み出してみてはいかがですか?
良い秋になりますように!
終わりに、この秋注目の企画展(東京)
金曜・土曜は夜間開館をしている美術館・博物館も増えて秋の夜長にぴったり。
私が注目しているおすすめの展覧会を最後に少し^^(と思ったら長くなってしまったのでご覧になりたい方だけで)
1つ選ぶなら
興福寺中金堂再建記念特別展 運慶
東京国立博物館 〜11月26日(日)
この企画展に行って一度も心が動かない人はいないだろうと思います。
運慶の作品の素晴らしさ、長くいろんなものを見てきましたが、毎日これを眺めたいと思ったのは初めてでした。
運慶だけでなく、父・康慶、子・湛慶、康弁の作品も合わせて見ることができるのも魅力です。
それから、この博物館は、照明のあてかたが絶妙で作品を何倍の何十倍も美しく、生き生きと見せる術に長けています。ですので時間があれば常設展も。
特に、法隆寺宝物館にはぜひ。1階の仏像の間、神秘的で落ち着く空間で、私はこの博物館に行くと必ず立ち寄ります。
世界から日本を再発見したいなら
訪日外国人観光客が2千万人を優に超えるようになり、街中でもよく外国人を見かけるようになりました。
2020年の東京オリンピックに向けても一層、日本と世界のつながり方を色々な観点から見つめ直し、日本の良さを引き出そうとする動きが出てくることと思います。
そんなこれからにぴったりな企画展が2つ開催されています。
北斎とジャポニスム HOKUSAIが西洋に与えた衝撃
国立西洋美術館 〜1月28日(日)
先月まで開催されていた「アルチンボルド展」では、AIを利用した体験型のミニアトラクションが冒頭にあり、人気となりました。美術の敷居を低く、多くの人に楽しんでもらえる工夫が随所に感じられる美術館です。
江戸後期の天才浮世絵師北斎。北斎の絵がモネやドガを始めとする西洋の画家たちの着想・構図のヒントとなっている様子を対比して見ていくことのできるちょっと文化史っぽくもあって面白い企画展です。
ここで北斎をもっと知りたい!と思ったら、次はすみだ北斎美術館へ^^
ゴッホ展 巡りゆく日本の夢
東京都美術館 〜1月8日(月)
特にこの1年ほど、この美術館にはハズレがなく、行くたびに企画者の腕に感嘆します。
今回はゴッホと日本のつながりに迫る企画展。ひまわりや星月夜など著名な作品が公開されるわけではなさそうなので、一般向けではないのかもしれません。
ですが、この美術館の力量に期待して見るのも良いかと。
上述の北斎の企画展と合わせて足を運んで、両美術館の力量を比較したり、世界と日本の関係を改めて考えて見るきっかけにしたりすると面白いと思います。
もし、ジャケ買い好きなら
野生展:飼いならされない感覚と思考
21_21 DESIGN SIGHT 〜2月4日(日)
「そこまでやるか展」、「動きのカガク展」、「土木展」に「単位展」など、毎回ユニークな切り口・タイトルの企画展を組むアートスペース。
ネーミングや表紙に惹かれてものを買ってしまう方、好奇心旺盛な方、年末までに野生を取り戻したい方?はこちらに^^
いつもタイミングを逃していたのですが、私も年内にこちらの何かしらの企画展に足を運ぶつもりです。