スタートレック:ディープ・スペース・ナイン
百貨店出身の中小企業診断士madmaxです。
今回は、スタートレックシリーズの『ディープ・スペース・ナイン』についてお話ししたいと思います。
『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』は『スタートレック』シリーズの3番目のテレビシリーズで、1993年から1999年にかけて放送されました。
スタートレック・シリーズは、そのほとんどが惑星連合の星間調査船が宇宙を探索する旅に出て、そこで出会う様々な人々や文化、事件をストーリーにしていますが、ディープ・スペース・ナインは全く異なるアプローチで描かれています。
ディープ・スペース・ナインは地球が存在するアルファ宇宙域とガンマ宇宙域の境界線上にあるベイジョー星軌道上にある宇宙ステーションで、このような宇宙ステーションの9番目にあたります。
このシリーズでは、この宇宙ステーションで起きる様々な出来事がドラマの中心となります。当時の製作陣はかなりの冒険をしたといえるでしょう。
前回紹介した『ピカード』の基となる『新スタートレック』の終了後に始まったシリーズですが、ちょくちょく『新スタートレック』の登場人物が『ディープ・スペース・ナイン』に登場するなど、ファンをつなぎとめる工夫がされています。
あらすじとしては、爬虫類系ヒューマノイド「カーデシア連合」に侵略を受け、長年支配されていたベイジョー星がレジスタンスで独立を勝ち取り、惑星連合の支援を受けて復興をはじめたところから始まります。
基地の司令官として惑星連邦宇宙艦隊のベンジャミン・シスコ中佐が赴任し、ベイジョーとそれを支援する惑星連邦の橋渡しやカーデシア連合とベイジョーとの軋轢調整、ガンマ宇宙域を支配する勢力「ドミニオン」侵略を防衛するための戦いなど宇宙ステーションを訪れる異星人どうしの交流を軸に、物語が銀河大戦へと進んでいきます。
登場人物としてはベンジャミン・シスコ(司令官)、キラ・ネリス(ベイジョー側副司令官)、オドー(流動体生物・保安主任)、ジャッジア・ダックス(科学士官)、ウォーフ(戦術主任)、ジュリアン・ベシア(医療主任)、マイルズ・オブライエン(技術主任)、クワーク(バー経営)、ジェイク・シスコ(司令官の息子)がメインキャストです。
司令官はシリーズ初のアフリカ系アメリカ人になっています。これは推測ですが、このころからアメリカのエンターテイメントは人種差別を意識したキャスト配置を行ってきていたのだと思います。
また、異文化に対する許容度合いを広げるべきというメッセージも発信しています。上記登場人物にいるクワークはフェレンギ人という商売で儲けることが最上位の価値観であるという民族で、超女性蔑視でもあります。ただ、それを正義感だけで否定することは意味がないというメッセージです。
さらに、マイルズ・オブライエンは白人男性ですが、正直、見栄えはその辺のおじさんです。でも、おそらくエピソードで主役になる回数はほかのキャストよりはるかに多く、活躍します。これは人間は見かけじゃないというメッセージなのかもしれません。
スタートレックシリーズの素晴らしいところは、キャストそれぞれにフォーカスをあてたエピソードを展開するところです。
特にこの『ディープ・スペース・ナイン』は、登場人物のストーリーの作りこみを繊細に行っていますので、毎回毎回本当に楽しむことができます。こんなに質の高いストーリーが176話もあるのです。
ぜひ、みなさんも一度視聴してみてください。
それでは、さよなら、さよなら、さよなら。