白内障の手術体験記 その3
こんにちは、オレンジ色のユニフォームです。
白内障の手術体験記の3回目です。今回は手術後編です。今回で本シリーズはおしまいです。
前回までの記事はコチラです
→手術前編
→手術編
手術後の世界
「手術の翌日は朝イチで来院せよ」と厳命されていたため8:30前に病院に行きました。診察券を提出するや否や、名前を呼ばれました。そして、「ハイ、眼帯を外します」と金眼帯と眼帯を外されました。
すると、手術後はじめて裸眼でみる世界が現れてきました。
最初はボヤっとしていましたが、段々としっかりと見えるようになってきました。
手術後の世界の第一の感想は、
「世界はこんなにも白かったのかぁ」
でした。
白内障に侵された濁ったレンズを通してみていた世界は、なんとも黄ばんだ世界だったのです。
「わああぁ、世界は白かったんですねぇ」と看護婦さんにおもわず漏らしていました。
すると看護婦さんは「そういうことを言われる患者さんは多いですよ」と優しく微笑み返してくれました
今までボヤけてみえていたものが、くっきりと見えるようになったことは大きなインパクトでした。
しかし、その一方で、見えなくてよいものも見えてしまうようにもなりました。
最たるものが顔のシワです。
手術後に、鏡で自分の顔をみたら、疲れた顔の老人が鏡に映っているのに驚きました。
#マジでへこみました
病院の看護婦さんのシワも目に入ってしまい、なるほど現実は厳しいなぁ、と思った次第です。
#意味不明な感想ですが
あと、部屋のホコリや汚れも気になるようになりました
こんなに汚いところで暮らしてたのか、と自己嫌悪に陥りました
手術後の制約
手術が終わって「はい完了」とならないところがこの手術のメンドーなところです。
しかも、生活をしていく中でいろいろな制約もありました。
■入浴の制約
・お風呂は通常通りには入れません
→目に雑菌が入ってしまうことを予防するためです
・手術の翌日からは首から下のシャワーが許されました
→髪の毛に雑菌が付着しているかららしいです
→髪の毛がほぼないボクは適用外ではないかと思いましたが、言うのはやめておきましたww
・お湯につかれるのは手術後4日目から
・髪の毛と顔を洗えるのは手術後6日目から
#入浴は体を洗うことだけが目的ではなく心身をリラックスさせる効用があることを痛感しました
■目のケア
・手術後1週間は夜寝るときに金眼帯をつけて寝ました
→結構メンドーです
・目薬の点眼
→3 種類の目薬を 6 時間おきに点眼する必要がありました
→1つは炎症を抑える抗生物質
→1つは手術時に開いた瞳孔を閉じるためのもの
→もう1つは不明です
→患者さんの状態によって目薬の種類や点眼期間は異なるようですが、通常は手術後5週間を目安に毎日決まった時間に欠かさずに点眼する必要がありました
・そして、手術後1週間は毎日通院して経過観察受けました
・さらに、そのあと5 週間は週一で通院して経過観察受けました
#すっかり眼医者ファミリーに組み込まれていた感じがします
※おまけ情報
・目のケア方針については病院によって対応が異なるようです
・大きな病院では、ボクがお世話になった町医者のようなケアはなく、「午前に手術して午後から仕事した」とか、「術後のケアは一週間後に一回だけ」という事例もお聞きしました
→大きな病院とは、慈恵医大とか慶応大学病院でした
■そのほかの制約事項
・激しい運動は禁止です
→ウォーキングは推奨されました
・重いものを持つ仕事は禁止
→ペンより重いものは持ちませんので抵触しませんでした
・アルコールは禁止かと思いきや、特段なにもいわれませんでした
→しかし、自主的に手術の3日前から手術の3日後までアルコールは控えました
・「ドラマや映画を見て感動して涙を流すのは大丈夫ですか?」と聞いたら、問題ありませんよ、と一笑されてしまいました。
聞いていた話とちがうこと
知人に「今度白内障の手術を受けるんだ」との話をすると、手術経験者や、以前家族が手術をしたことがある人から、白内障のウンチクをいろいろとお聞きしました。
ためになったことも多かったのですが、現在だと違っているものがありましたので、ボクが気づいた事項を共有しておきます。
・昔と今とでは手術の方法やケアの方法が変わっているようです
→「手術後は白内障専用のゴーグルをつけて暮らすんだよ」とか「まぶしいからサングラスをかけないといけないんだぜ」とか「抜糸はもうやった」とか言われましたが、すべてやりませんでした。ゴーグルもサングラスもしていませんし、抜糸はそもそも縫うようなオペは受けていません。
→興味本位で抜糸のことをチーフナースにお聞きしたところ「いつの時代のことを言っているんでしょうかね?」と呆れたような顔をしていました
・白内障の手術後をしたらメガネをかけなくてもよくなる
→これは個人差があるようです
→ボクの場合は仕事や普通の生活するためにはメガネが必要です
→メガネの要否は、(1)地視力と、(2)装着したレンズと、(3)生活スタイル、によって分かれるかなと思います
→単焦点レンズとか多焦点レンズとかの話をするとゴチャゴチャになりそうなので、あえて割愛します
※ボクの場合は、
・つなぎのメガネのときは両目とも 1.2 の視力レベルとなったのですが、逆にPCの文字が見えにくかったので、度数を2段階落としたものを最終メガネとしました
・これにより、PC の操作と普通に出歩くときに困らないメガネとなりました
・ちなみにスマフォはメガネをはずしてみています
おまけ
・コロナの効用
→コロナになったことで在宅勤務ができるようになりました
→これにより通院で中抜けがしやすくなりました
→手術後の1 週間は毎日通院するため在宅勤務にしましたが、調整する苦労はほぼありませんでした
#不謹慎かもしれませんがボクはコロナによって救われたことはほかにも多いように思います
最後に、目がよく見えるようになったときに、院長先生と看護婦さんやスタッフさんたちに対して感謝の気持ちがこの上なくあふれてきました。と同時に、感謝される仕事はいいものだなぁと思ったのでした。
ながい文章に最後までおつきあいいただきましてありがとうございます
(了)