三国志(ThreeKingdoms)
小売業出身の駆け出し診断士madmaxです。
オレユニさんがドラマに関する投稿をした影響ではありませんが、52年間生きてきて、はじめて「これはすごい」と驚嘆・感動したドラマに出会ったので、我慢できず皆様に紹介したいと思います。(あくまでも私の主観です)
それは、中国伝媒(メディア)大学電視制作中心が企画・立案した「三国志(ThreeKingdoms)」です。
小説「三国志演義」をベースに、史実に沿った客観的視点が加えられた新しい解釈の脚本に基づき、総製作費25億円をかけた全95話、登場人物は300名以上の超大河ドラマです。2010年に完成したということですが、10年前のドラマとは思えない内容です。
かつて、映画「レッドクリフ」などで三国志が世界の映画・ドラマシーンに登場することはありましたが、ここまで余すところなく描き切ったドラマはおそらく後にも先にもないのではないでしょうか?
中国全土でロケをはり、破格のスケールの人馬が入り乱れる(CGもあるでしょうが)戦場シーン、本格的な中国文化を細部まで見せる丁寧な描写など、「さすが本家本元がつくった三国志だ」と感心するばかりです。
ドラマの内容としても、主役である曹操、劉備、孫権、一人ひとりの性格や心の動きについても丁寧に描写しています。曹操は奸雄といわれずるがしこいイメージがありますが、ドラマでは賢く・部下からの信頼が厚く・情を隠しつつも暖かいという側面を見せます。劉備は徹底して義を通し情に厚いが戦略が足りない(諸葛孔明が仲間になるまでは)面を見せています。孫権は冷静沈着のように言われていましたが、激情にかられる若い側面を見せることもあります。
このようなレベルの心理描写が、準主役レベルの呂布などの一人一人にまで行き渡っています。
そして、何より、三国志に登場してきた1人1人の人物にマッチした俳優陣の配役もすばらしいと思います。中国の俳優なので、1人のことも知りませんが、日本人の私でさえ「おお、これは完全にマッチした配役だ」と腑に落ちるレベルです。
とにかく、1話1話が1つの映画のようです。これも中国が経済発展によって余力が出て、それがこのような文化作品を生み出したのでしょう。
唐突ですが、私は高校生の時、ラグビーで足に大けがをして2か月入院した際に、三国志(講談社 吉川英治著)を全巻読み、そのあと、Koeiが発売していた三国志シリーズのゲームもたくさんプレイしました。その関係で、三国志とそのキャラクターにはとても愛着があったので、上記のような感想を持ちました。
もし、日本の大河ドラマでこのレベルを実現するとしたら、戦国時代の全武将を登場させ、それぞれの人物の描写を丁寧に描き、2年以上で100話以上のドラマで描き切ることになるでしょう。ぜひ、NHKにはそのレベルの超大河ドラマを制作してほしいですね。そうなれば、世界に誇れる文化作品となるでしょう。
こんな超大河ドラマが今、Amazonプライムに無料で全話視聴できるようになっています。
決して、Amazonの宣伝をしようと思っているわけではなく、冒頭に述べたように、52年間生きてきて、はじめて「これはすごい」と驚嘆・感動したドラマに出会ったので、つい興奮して皆様にお知らせしてしまいました。「何をいまさら」「そんなのとっくに知っているよ」という皆様には謹んでお詫びいたします。