エグゼクティブサマリ―の書き方
こんにちは。
オジサンと若者のコミュニケーションを見つめるモ~です。
私の勤める会社が属するグループでは、現在グループ全体で中期経営計画というものを作成しています。
当然、私の会社でも中期経営計画というものを作成しなければならないので、ごちゃごちゃと作っていたのですが、最近、親会社の経営陣に自社の中期経営計画を説明することになり、いそいそと親会社に出向きました。
説明に当たっては、親会社の経営陣には、子会社である私の会社の詳細までは理解されなくてもいいけど、目指していることとそれによって得られる効果をきちんと理解してほしいな~と思っていたので、それらを端的に説明するためにエグゼクティブサマリを用意していきました。
エグゼクティブサマリとは、ご存知の方も多数いらっしゃると思いますが、事業計画の概要と論点をA4用紙1ページ程度に端的にまとめたものとなります。
今回、せっかく中期経営計画のエグゼクティブサマリをまとめたので、その書き方についてお話してみたいと思います。
エグゼクティブサマリの主な構成としては、一般的には
① 事業環境の変化について
② 会社の目指す姿(あるべき姿について)/ 目標
③ あるべき姿を目指すにあたっての全体戦略
④ あるべき姿を目指すにあたっての重要な施策
⑤ 戦略を遂行するにあたっての課題と克服策
といった感じでしょうか。
とはいえ、誰に説明するか(誰に理解してもらいたいか)によって、書き方や内容が変わってきます。
例えば、私の場合は、親会社の経営陣に説明するということなので、事業の概要については細かくは記載しませんでした。
また、事業環境の変化についても、経済環境の変化などもっと大きな視点での環境変化については触れていません。投資家などへの説明になると必要なのかもしれませんが、親会社の経営陣に理解してもらいたいのは、自社に直接的な影響を与える環境変化についてなので、例えば顧客の購買行動の変化とか自社と関連性の高い価値観の変化等のみを記載しました。
さて、本編となる計画の概要をエグゼクティブサマリに落とし込むときの考え方ですが、私は小説のタイトルと章立てに似ているなぁと思いながら作成しています。
まず、目指すべき姿(あるべき姿)を端的に表現にします。具体的には40文字程度で具体的な表現ができると良いと思います。そして、それは目指すべき姿(あるべき姿)を戦略につなげる伏線だと思って、小説のタイトル的な位置づけと考えます。
そして、戦略については伏線を回収する小説の章のタイトルだと考えていけば、自社のやろうとしている計画が端的に表されるようになってきます。
ここには、戦略の細かな内容は書きません。どうせ後で説明するし、「あぁ、そういうことをやるのね。」ということがわかる程度で良いかなと思います。
また、小説の章立てと異なるのは、「戦略の中で重要となる事項」については、あらかじめネタばらしをしてしまうといったところでしょうか。
伏線回収としての章立て、その中で重要なポイントはコレとコレ。みたいな感じで説明できるようにすると、目指すべき姿(あるべき姿)を実現するための戦略が、エグゼクティブサマリの中でも明確になります。
これが出来ていると、後に詳細の説明をするときに理解されやすくなります。
と、ざっくり書くとこんな感じですが、最初に述べたように「誰に対して」書くかによって、書き方や順番は変わってくるかと思います。
ただ、変わらないのは聞き手が理解しやすいストーリーになっているかということ。
ストーリーに一貫性がなければ、当然、相手は理解しづらくなってしまいます。
もし、伏線の回収が出来ていない項目があったりすると、それは、聞き手が本論から脱線して戻ってこれなくなる可能性もあるのです。
そのため、エグゼクティブサマリが、理解されやすいものになっているかどうかを確認するときには、伏線がきちんと回収されていて一貫性のあるストーリーになっているかどうかをチェックしてみると良いかと思います。
とはいえ、事業計画のエグゼクティブサマリともなると、いろんな関係者のリクエストに応えなきゃいけなくなって、会心のエグゼクティブサマリを書けることって、意外と少なかったりするんですよね~。