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事業計画書はなぜ必要か?

こんにちは、kok(こく)さんです。

僕はクライアントの事業計画書の作成をお手伝いすることがよくあります。事業計画書とは「事業目標を達成するのに必要なアクションを明確にしたもの」です。これから創業しようとする人は創業計画書を作成しますし、補助金に申請する時には新事業や業務改善の計画書を提出する必要があります。また、多くの企業では単年度の事業計画書や3〜5年毎の中期事業計画書を作成しています。

僕が事業計画書の作成をお手伝いさせていただく時には、まず、「事業計画書はなぜ必要か?」というお話をさせていただきます。事業計画書を作成したり更新したりする作業は手間がかかるので、なぜこの作業が大切なのかを理解しておかないと、とりあえず作りましたという形だけの事業計画書になったり、一度作ったきりで活用しないなんてことになってしまうからです。

 

では、事業計画書はなぜ必要なのでしょうか?僕はいつも以下の3点をご説明しています。

 

(1)事業目標を達成するためのアクションを明確にするため

 事業には達成すべき目標があります。その目標を達成するために何と何をすればよいか、必要なアクションを明確にすることが事業計画書を作成する意義のひとつです。たとえば、週末に高尾山に登るという目標があったとします。その際、正午に高尾山で弁当を食べるには、朝何時に起きて、何時の電車に乗ればよいといったスケジュールや、飲み物は最寄駅近くのコンビニで買って、弁当は高尾に着いてから買おう等、必要なアクションについてあらかじめ計画を立てておいた場合と、まったく事前には何も考えず、とりあえず高尾山を目指して家を出た場合とでは、どちらが順調に進められるかは容易に想像がつくと思います。事業計画書を作り、事前に必要なアクションを明確にすることで、事業が効率よく進められるようになります。

(2)関係者(社員など)の協力を得るため

 会社の規模が小さい間は、社長が全社員に直接指示をして道筋を指し示すことができますが、ある程度の社員数になってくると、社長が全員に指示をすることが難しくなってくるので、今後の会社の方向性を指し示す共通のバイブルが必要になります。それが事業計画書です。数人で一緒に旅行に行くことを考えてみてください。3〜4人であれば、ひとりのリーダーが各メンバーと連絡を取りながら進むことができるかもしれませんが、10人にもなれば、事前に旅の栞のような計画書がないと、集合時間に全員が揃わないとか、集合場所を間違えるとか、さまざまなトラブルが発生することでしょう。

 

(3)ギャップ分析で課題を抽出し必要なアクションをとるため

 計画を立ててもその通りに物事が進むわけではありません。そのため、事業計画書は一度作ればそれで終わりではなく、月に1回とか、定期的に見直しをする必要があります。たとえば、今月1,000万円の売上を見込んでいたのに、実際には900万円しか売上がなかったとします。その際、ざっくり目標売上高1,000万円としか決めていなかったとしたらどうでしょう。なぜ売上が計画値より100万円減少してしまったかわからないですよね。原因がわからなければ対策を打つことも難しくなります。一方、目標売上高1,000万円の内訳を、たとえば、A顧客500万円、B顧客300万円、C顧客200万円という風に、顧客別に目標値を決めておいた場合はどうでしょうか?減少した100万円はどの顧客への販売なのかをチェックして、減少した原因を調査し、その顧客への営業を強化する等、必要なアクションをとることができますよね。

 

ここまで「事業計画書はなぜ必要か」について見てきましたが、いかがでしたでしょうか?ますます不確実性が増していく中、PDCAサイクルを回すことがより重要になってきますが、事業計画書がなければ、PDCAサイクルを回すことができません。それはつまり経営をコントロールしていないということに他なりません。