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言葉の持つチカラを考える(その2)

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こんにちは、オレンジ色のユニフォームです。

 

今回は前回に続いて言葉のチカラについて書いていきます。
前回の記事はこちらです

 

「言葉の持つチカラを考える」シリーズでは、相手から受け取った言葉が 「なんだかしっくりこないなぁ」 と思った事例とそのカイゼン例を紹介しています。

 

発信する人が、口癖でついつい使ってしまっているのであれば、なんとももったいないことです。気をつければ対応できるものなので、今日からでもカイゼンしていきましょう。

 

できないと思うなら聞くんじゃねーよ(怒)

 

■シーンその3: とある申請受付場所で

申請する人「スミマセン、こちらの申請をお願いします」

申請を受けつける人「はい、わかりました。内容を確認します。ちょっと待ってください」

申請する人「...(じっと待つ)」

申請を受けつける人「はい、オッケーです。これで対応しておきます」

申請する人「よかったです、よろしくお願いいたします」

申請を受けつける人「承知しました」

 

申請する人「あのー(モジモジ)」

申請を受けつける人「なんですか、まだなにかありますか」

申請する人「あのーー(モジモジモジ)」

申請を受けつける人「(ちょっとイラついている)はい、だからなんですか」

申請する人「えーと、できないと思うんですけど、明日の朝まで対応できませんか(モジモジ)」

申請を受けつける人「(やろうと思えばできないことはないけどなぁ、と考えている)」

申請する人「できないですよね、ですよね、できないですよね

申請を受けつける人「(そこまで言うなら)そうですね。難しいですね」

申請する人「ですよね、ですよね、できないですよねー、ね、ね

 

申請する人はその場を立ち去る

申請を受けつける人は、できないと思うなら聞くんじゃねーよ(怒)、と心中で叫ぶ

 

■解説

申請する人の「できないと思うんですけど、」は余計な言葉です。

 

このようなこと言われた相手は、その程度の覚悟なのかと判断してしまうかもしれません。

人によっては、「できないと思うなら最初から聞くんじゃねーよ!」と思うかもしれません。

 

いつものルールから外れることを相手にお願いする場合は、

一般的には「なぜお願いするのか」の理由と「対応してもらった時にどうなるのか」の結果を示すことが必要です。

 

しかし、そのもっと前にお願いする者の覚悟を示すことが大事です。

 

できないと思うんですけど、」という言葉をはさむことで、その人の覚悟は地に落ちてしまうことでしょう。たとえ、内面に相当の覚悟があったとしても、です。言葉の使い方ひとつで誤解されることは避けるべきです。

 

カイゼン

申請する人「スミマセン、こちらの申請をお願いします」

申請を受けつける人「はい、わかりました。内容を確認します。ちょっと待ってください」

申請する人「...」

申請を受けつける人「はい、オッケーです。これで対応しておきます」

申請する人「よかったです、よろしくお願いいたします」

申請を受けつける人「承知しました」

 

申請する人「実はどうしても対応いただきたいお願いがあります」

申請を受けつける人「なんですか、まだなにかありますか」

申請する人「対応いただいたものを明日の午前中までにB社に持ち込む必要があるんです」

申請を受けつける人「そうなんですか(やろうと思えばできないことはないけどなぁ、でも面倒だな)」

申請する人「これはB社の〇〇部長からは急に依頼された案件なんです。B社は当社のお得意様なのはご存知だと思いますが、(以下略)」

申請を受けつける人「わかりました。なんとか明日の朝まで対応しておきます」

申請する人「ありがとうございます。大変助かります」

 

申請する人はその場を立ち去る

申請を受けつける人は、面倒だけどできないことはないから、ここはひとつ会社のために一肌脱ぐかな、と心中で叫ぶ

 

余計な言葉ははさまないことが吉ですね

 

前置きが長げーんだよ(怒)

 

この事例も余計な言葉をはさまない事例と似ているものです

話の本題の前に長々と前置きを述べられると、聞いているほうは辟易としちゃう事例です

 

■シーンその4:月例会での上司と部下の会話

上司「この不具合対応はいまどうなっているの」

部下E「それは、前にもお伝えしたと思うんですけれど、原因の切り分けをするために派遣スタッフのかたにこれまでの不具合発生状況を日別、担当者別にまとめていただくように指示したんですけど、なかなか進まないので再三再四督促対応をしてきていたんですけれど、一向に進捗しないので、派遣スタッフのリーダーのかたに相談しようと考えまして、ただ、遣スタッフのリーダーとは面識がないものですからまずはメールでご挨拶したほうがよいと考えました。でも、そのかたのメールアドレスがわからなくてどうしようと思って、派遣スタッフに聞いてもわからないんです。だれにきけばよいのかわからないなと思っていたら他の案件で忙しくなってしまって。そうしましたら、

上司「わ、わかったもういいよ」

 

■解説

あきらかに前置きが長いですね。

 

このような前置き長い攻撃を受けるとたまったもんじゃありません。

しかも、このような人はすぐに改善を見込むことが難しいため、この事例では受ける側のテクニックを紹介します。

 

■対応例

上司「この不具合対応状況についていくつか教えてください」

部下E「は、はい」

上司「答え方は簡潔に『はい』か『いいえ』で答えてください」

部下E「は、はい」

 

上司「この不具合は現時点で解決していますか」

部下E「それについてはご存知だと思うんですけれど、」

上司「答え方は簡潔に『はい』か『いいえ』だけで答えてください」

部下E「、、は、はいわかりました」

 

上司「それでは、あらためて、この不具合は現時点で解決していますか。答え方は簡潔に『はい』か『いいえ』で答えてください」

部下E「(どこかのドラマででてくる刑事みたいだなぁ)まだ解決していないので『いいえ』です」

上司「わかりました。ではつづいて、原因の切り分けはできていますか。答え方は簡潔に『はい』か『いいえ』で答えてください」

部下E「まだ切り分けができていませんので『いいえ』です」

上司「わかりました。ではつづいて、(以下略)

 

前置きが長い人には多くをしゃべらせないように、オープンクエッションではなくクローズドクエッションをうまく使っていきましょう。

 

■おまけ

今回紹介した事例の発信者には共通した特性があります。

 

それは、保身・自己弁護・自己正当化の傾向にある人です。

このような人たちからは次のようなことを感じとれてしまいます

 

-自分はきズつきたくない(保身)

-自分でわざわざリスク負いたくない(保身)

-自分のほうに火の粉がかかってきてほしくない(保身)

-私は悪くない(自己弁護)

-私はただしい(自己正当化)

 

このようなスタンスの人はチームの中で活動することは難しいです

特にビジネスシーンで活躍することは厳しいと考えます

 

リスクを恐れていては大事は行えないのです

#自戒を込めて

 

(了)