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問われたことに答えるメールを返信する

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こんにちは、オレンジ色のユニフォームです。

 

リモート勤務になるとコミュニケーションのとりかたが難しいですよね

職場であれば、楽にコミュニケーションがとれるのに、リモートだとそうはいきません。

 

リモート環境でコミュニケーションをとる方法に電話があります。

電話は昔から存在するトラディショナルなコミュニケーション方法です。

しかし、最近では、他人の領域に土足で踏み込む悪しき代名詞と酷評している人もみかけます。

 

かくいう筆者も、リモート勤務の当初は、コミュニケーション手段として、普通に電話を選択していました。しかし、徐々に控えるようになりました。これは、受け手の「...なにか(緊急のインシデントでも)ありましたか」的な反応を感じ取ったからです。

それ以降、緊急時以外は電話を積極的に使わないようになりました。

 

そうすると、(チャットがイマイチ普及していない職場だと、)メールを使用することが多くなります。くわえて、コミュニケーションの方法がメールに絞られてくると、ビジネスにおけるメールのプレゼンスも高まってきます。

 

必然的に、メールを使い方の巧拙がビジネスの生産性や品質にこれまで以上に大きなインパクトを与えるものとなってきました。したがって、メールの使い方(送り方や受け方)のスキルは、リモート環境で勤務する人にとってとても重要なものとなってきました。

 

そこで今回は、メールの受け方のシーンでの知っておくべき基本スキルについて述べていきたいと思います。

 

 

メールの受け方の2つの基本スキル

 

メールの受け方の基本スキルは次の2つです。

 

1.すぐに反応をする

2.問いに答える

 

これらの他に「意図的にメールを返さない」「意図的に問いをずらす」等の応用スキルがありますが、それは別の機会に紹介したいと思います。

 

 

2つの基本スキル:「すぐに反応をする」

 

メールをだしても、タイムリーに返してくれない人がいます。

送り手は、回答がくるまでイライラします。

 

「あれ、どうなっていたっけ?」的なちょっとした質問は、すばやく答えがほしいものです。しかし、リモート環境だと思う通りいかないことが少なくありません。

 

さて、一般にメールの回答はどれくらい待てるのでしょうか。

ここに、10年前のアンケート調査の結果があります。

 

“返事を待てる限度は「24時間以内」と答えたのは60%。同じく「48時間以内」と答えたのは31%で、「それ以上待てる」と答えたのは9%。”

 

※2009年12月7日、「ビジネスメールの返信タイミングに関するアンケート」 インターネットによる調査で有効回答数は230名。アイ・コミュニケーション社

 

このアンケート結果を今見直すと、なんとも牧歌的な感じがします。

 

そういえば、「メールはなるべく24時間以内に返信しましょう」ということを教わった記憶がかすかにあります。

 

リモート環境が当たり前になった職場では、24時間以内の返信ではビジネスは成り立たないのではないかと考えます。

 

しかし、そうはいっても、回答内容を吟味したり、他者に確認しなければいけなかったりで、すぐに返信できないメールもあります。

 

ということで、回答のしやすさの場合分けにより返信のテクニックを述べていきます

 

■すぐに返信できる場合

受信ボックスにためずに、すばやく返信します

返信後は受信ボックスから処理済みボックスへ移動させます

 

■すぐに返信できない場合

反応メールを返すことで送り手に安心感を植えつけます

具体的には、送り手に「メールを受領したこと」と「これから自分が行うこと」を返信します

これにより送り手は、受け手が反応していることがわかります

 

例)

メールを受領しました                     ・・・「メールを受領したこと」

内容の確認を行います                     ・・・「これから自分が行うこと」

 

■反応メールのあと、回答に時間がかかっている場合

中間状況のメールを返すことで送り手に安心感を与えます

具体的には、送り手に「忘れてしませんよ」「いま自分が行っていること・状況」「今後の見通し」を返信します

これにより送り手は、受け手が失念していないことがわかります

 

例)

回答までお時間がかかっていて申し訳ございません    ・・・「忘れてしませんよ」

現在、担当部署に確認をしており、時間がかかっております    ・・・「いま自分が行っていること・状況」

担当部署からは明日までに回答をもらう約束になっておりますので、明後日には回答差し上げます              ・・・「今後の見通し」

 

 

2つの基本スキル:「問いに答える」

 

メールで質問をしても、答えてもらいたいことに答えてくれない人がいます。

いわゆる “問われていることに答えていない” 状態の人です。

送り手は、問いに対する回答をもらえないのでイライラします。

 

「問いに答える」テクニックは難しくありません。

素直さとシンプルさが大事です。

 

それでは、受け手の行動順に解説していきます。

 

■Step1:問いを押さえる

まず初めに行うことは、送り手の「問い」がなにかを押さえることです。

 

事例メールをみながら「問い」の押さえ方を確認していきましょう

 

次の受信メールの「問い」はなにでしょうか?

 

-(事例メール ここから)-------------

〇〇様

平素よりお世話になっております。

体験会事務局の△△でございます。

先日は体験会アンケートにご回答をいただきましてありがとうございました。

 

さて、早速ではございますが体験会実施予定についてご相談申し上げます。

貴研究会にて差し支えければ10月に体験会を実施させていただきたく存じます。

ご回答いただいたアンケートを拝見し、平時通りであれば10月16日(第3土曜日)

15:00-17:00となりそうですが日時のご都合はいかがでしょうか。

 

先の予定となりますのであくまで現時点での見通しとし、具体的には4週前から2週前に実施場所、日時をお伺いし参加者を募ります。(会場は現在はリモート開催、コロナが沈静化した場合にはリアル開催という認識でよろしかったでしょうか)

 

お手数をおかけいたしますが、ご検討、お返事をお待ちしております。

なお、体験会の運営についてご意見がございましたらお願いいたします。

 

-(事例メール ここまで)-------------

 

「問い」を押さえられたでしょうか。

この事例メールの「問い」は3つあります。

 

1つ目はこちらです。

 

“平時通りであれば10月16日(第3土曜日) 15:00-17:00となりそうですが日時のご都合はいかがでしょうか。”

 

2つ目はこちらです。

 

“(会場は現在はリモート開催、コロナが沈静化した場合にはリアル開催という認識でよろしかったでしょうか)”

 

3つ目はこちらです。

 

“なお、体験会の運営についてご意見がございましたらお願いいたします。”

 

もれなく押さえられたでしょうか。

 

■Step2:回答の方式を確認する

次は「問い」の回答方式を確認します。

 

これは、「問い」ごとに、その「問い」が求めている回答方式を明確にすることです。

 

回答方式とは大きく分けて次のものがあります

・「はい」「いいえ」で答えるもの ・・・クローズドクエッション

・「はい」「いいえ」で答えられないもの ・・・オープンクエッション

 

事例のメールでは、

1つ目と2つ目は“クローズドクエッション”、3つ目は“クローズドクエッションとオープンクエッションの複合型”となります。

 

■Step3:回答方式にしたがって回答主旨を決める

回答主旨を決める際は、回答方式にしたがってシンプルな内容にします。

 

シンプルというのは余計な付加情報を添えないことを意味します。

この段階で余計な付加情報はあえて添えません。

 

1つ目は“クローズドクエッション”でしたから「はい」「いいえ」タイプで答えます。この際、余計な付加情報を添えないようにします。

 

>“平時通りであれば10月16日(第3土曜日) 15:00-17:00となりそうですが日時のご都合はいかがでしょうか。”

 

(回答主旨は次のどちらかになります)

よいです

悪いです

 

2つ目も“クローズドクエッション”でした。

 

>“(会場は現在はリモート開催、コロナが沈静化した場合にはリアル開催という認識でよろしかったでしょうか)”

 

(回答主旨は次のどちらかになります)

よいです

違います

 

 

3つ目は“クローズドクエッションとオープンクエッションの複合型”でした。まずは、“クローズドクエッション”だけ答えるようにします。

 

>“なお、体験会の運営についてご意見がございましたらお願いいたします。”

 

(回答主旨は次のどちらかになります)

あります

ありません

 

■Step4:必要な情報を付け加える

回答主旨だけだとぶっきらぼうな感じを受ける場合は、回答主旨を支える情報を付け加えます。

 

回答主旨を支える情報とは、「理由」「添加情報」「キャッチボールの回数が多くなることを避けるための情報」などです。

 

ただし、無理に情報を付け加える必要はありません。付加情報がないほうがシンプルでストレートに伝わりやすいです。

 

>“平時通りであれば10月16日(第3土曜日) 15:00-17:00となりそうですが日時のご都合はいかがでしょうか。”

 

よいです ・・・付加情報はつけません

悪いです。10月の開催日は第4土曜日(10月23日)に変更となりました。11月であれば第三土曜日(11月20日)の開催です。10月23日と11月20日であれば、いずれも問題ありません。 ・・・「理由」と「キャッチボールの回数が多くなることを避けるための情報」を付加しました。

 

 

>“(会場は現在はリモート開催、コロナが沈静化した場合にはリアル開催という認識でよろしかったでしょうか)”

 

よいです10月の会場は開催案内時に決定します。会場が決まりましたら改めて連絡します。 ・・・「添加情報」と「キャッチボールの回数が多くなることを避けるための情報」を付加しました。

違います今年度はリモート開催で決定しています。リモート開催はZOOMを使用していますので、URLは改めて連絡します。 ・・・「理由」「添加情報」「キャッチボールの回数が多くなることを避けるための情報」を付加しました。

 

 

>“なお、体験会の運営についてご意見がございましたらお願いいたします。”

 

ありますこれまではリアル開催でしたので、会場キャパと参加人数が読めず、体験会の受け入れは見送っておりました。現在は、リモート開催が基本となっているので上記の懸念事項は払しょくできております。当会にとってもよい刺激となりますので、積極的に受け入れをしていきたいと思います。 ・・・この問いは、“クローズドクエッションとオープンクエッションの複合型”でした。ここで、オープンクエッションの回答を付加します。

ありません ・・・付加情報はつけません

 

 

■Step5:体裁を整える

送り手との距離感などを考慮して、回答内容の体裁を整えます。

ここでは、クッション言葉や言い換えを使って、やわらかい内容にします。

 

 

>“平時通りであれば10月16日(第3土曜日) 15:00-17:00となりそうですが日時のご都合はいかがでしょうか。”

 

よいです問題ありません ・・・言い換えました

悪いです残念ながら都合があいません。10月の開催日は第4土曜日(10月23日)に変更となりました。11月であれば第三土曜日(11月20日)の開催です。10月23日と11月20日であれば、いずれも問題ありません。 ・・・クッション言葉の付加+言い換えを使いました。

 

 

>“(会場は現在はリモート開催、コロナが沈静化した場合にはリアル開催という認識でよろしかったでしょうか)”

 

よいですご認識は正しいです。10月の会場は開催案内時に決定します。会場が決まりましたら改めて連絡します。 ・・・言い換えました

違いますご認識は正しくありません今年度はリモート開催で決定しています。リモート開催はZOOMを使用していますので、URLは改めて連絡します。 ・・・言い換えました

 

 

>“なお、体験会の運営についてご意見がございましたらお願いいたします。”

 

あります。これまではリアル開催でしたので、会場キャパと参加人数が読めず、体験会の受け入れは見送っておりました。現在は、リモート開催が基本となっているので上記の懸念事項は払しょくできております。当会にとってもよい刺激となりますので、積極的に受け入れをしていきたいと思います。 ・・・何か書いてあることがわかれば意見があることはわかるので削除しました。

ありません ・・・付加情報はつけません

 

長い文章を最後まで読んでいただきましてありがとうございます


(了)