”独立をしない”ということ
こんにちは、オレンジ色のユニフォームです。
今回は診断士としての独立について自分の考えをかいてみました。
診断士に合格したころに比べると、随分と独立に対する価値観とサラリーマンを続ける価値観は変わってきたと思います。
#あくまでも個人の考えとしてお読みいただければと思います
泣いて止められた独立
ボクが診断士の資格を取得した当時(2006年)は、
診断士業界では「独立をしなければ一人前じゃない」という雰囲気がありました。
特に独立診断士の先生方から異口同音にそのように言われた記憶があります
#ボクの場合がたまたまそうだっただけかもしれません
ボクも合格直後は「はやく独立しなければいけない」と考えていました
#ちょうど職場での人間関係がうまくいっていないことも背景にありました
#おそらくハシカにかかったような感じになっておりました
しかし、ドロンチョ様に「独立を考えようと思っているんだけど」と切り出した際、
泣いて止められたこともあって、合格後すぐ独立の夢は簡単に潰えました
ドロンチョ様の主張は次の通りでした
・娘たちはこれから学費やらでお金がかかる時期になること
・勉強しているときにはなにも言わなかったこと
・今度は私のお願いを聞いてほしいこと
これにより、娘たちが大学を卒業するまではサラリーマンを続けることが必要になりました
#次女は当時中学1年生だったので独立は早くても10年後という見通しでした
この話を独立診断士の先輩に話をしたところ
「オレユニさん。嫁さんも説得できないヤツはコンサルタントなんてできないよ」「独立なんざやめておきな」
と言われてしまいました。
また、違う独立診断士の方からは、
「独立を選択するしかない場合に限って独立するほうがいいよ」「問題なくサラリーマンをやっているなら、あえて独立することはないですよ」
と言われました。
合格から17年たちました
時はすぎました
娘たちはすでに大学を卒業して、社会人となり、扶養からはずれました
次女は結婚もして、立派に家庭をつくっています。
一方、ボクは60歳をすぎました
そして、依然として同じ会社に勤めています
#職場や職種は変わりましたが
現在、独立することはほぼあきらめています
#ただ、自分からわざわざ選択肢を狭める必要もないので、ほぼあきらめている、という表現にしています
#この表現がウザかったらゴメンなさい
変化を好まない、挑戦する心を忘れたヘタレ野郎と思われても構いません
自分なりに考え、答えをだした結果ですので
サラリーマンを継続した理由
外部環境と内部環境の変化が大きな理由です
外部環境と変化
■定年延長制度
ちょうどボクが60歳になる年から、勤め先の会社で定年延長制度が新規で導入されました。
それまでは、60歳の定年を迎えると再雇用扱いとなり、スタッフという役割で簡単な仕事をするという職種につかなければなりませんでした。
#正社員ではなくなるため退職扱いとなります
給与もコンビニのアルバイトと同じ程度と聞いていました。
それが定年延長制度になると正社員のまま維持となり、給与は減るものの、ゆるやかな減収という感じでした。
職種は、間接部門ではなく、お客さまの現場の最前線で執務する必要があります。
#現場の最前線はキツイと思われる方もいるかもしれませんが、ボクとしては現場で、きったはったをやっているほうが向いている性格なので苦にはしておりません
■社会環境の変化
2020年からのコロナ禍や社会環境の変化により、これまでの価値観が変わってきました
これにより、これまで独立することによるアンドバンテージがそれほど大きくなくなり、サラリーマンとの差が縮まってきたように感じています
#勤め先の事情によって差があります
#あくまでもボクの場合の例です
例えば、次のようなものがあげられます
・痛勤地獄
ビフォーコロナ:満員電車で毎日朝早くから会社に行かなければならない
アフターコロナ:テレワークが導入されて毎日会社に行かなくてもよくなった
・スーツからカジュアルへ
数年前までは職場には当たり前にようにスーツとネクタイ姿が必要でしたが、
ビジネスカジュアルでよくなりました。
スーツとネクタイは何年もつけていません
#逆に独立してしまうと、スーツとネクタイが必要となる機会が多くなるのではないでしょうか
#スーツとネクタイが苦にならない方もいると思いますので個人的な価値観での評価です
・残業とか休みに対するスタンス
驚くほど大きく変わりました
ボクが若いころでは考えられないほどのインパクトがあります
SNSの普及などで大杙の企業がブラック風評を恐れているのかもしれません
また、社会全体の風潮のあと押しがあったのかもしれません
現在、残業は少なく、休みは驚くほど取りやすくなりました
加えて、介護休暇とか育休の制度が年々充実してきています
・やりたいことは副業で
サラリーマンをやっていると自分のやりたいことが自分の意志ではできないことは変わっていません
#同様に、やりたくないことをやらない自由もありません
しかし、副業制度が導入され始めてきたので、やりたいことを副業で行うことは可能になりました
#ボクは特段やりたいことがないので、副業には手を出していません
#休みは自分の好きなことに時間を充てるようにしています
#やりたくないけれどやらなければならないことは我慢してやっていますが、我慢できないほどやりたくないことではありません
#独立しても、経理関係の書類の作成や提出、社会保険関係の対応、確定申告など、やりたくなくてもやらなければならないことはあると思料しています
内部環境と変化
■病気との関係
これまで病気という病気には無縁な生活をしていました
ところが60歳の年が聞こえてくると、身体にガタがくるようになりました
2年連続で胆石の手術をしたことを皮切りに、
歯周病で歯医者にかかり、
高血圧と高脂血症で薬を服用するようになり、
最近では両目の白内障の手術を受けました
体力の衰えは自覚できるレベルになっており、
無理がきかない状態にあることは十分理解しています
#独立していたら、と思うとゾっとする思いでおります
勤め先の割安な企業内保険にはいっていたことで、手術や入金の給付金をいただくことができました
#独立していたら企業内保険は辞めないといけなかったので、給付金ももらい損ねたことでしょう
■自分の腹の括り度
診断士で独立するということは簡単なことではないことは十分理解しているつもりです
準備もまったくできていないうやつが「独立したいから」といって独立できるほど甘い世界ではないと理解しています
独立診断士として営利活動をするために、サラリーマン時代から計画立てて準備を行ってきている方もいっぱいいらっしゃることは存じております
人脈の形成、商材の構築、営業ツールの準備、など、やらなければならないことは数多くあります
しかし、これまでボクはそのどれにも手を付けてきていませんでした
だから独立できないというわけでもないと思いますが、
一番大事な、独立してやっていく、という腹の括りがまったくできていない状態でした
この程度のやつであれば、到底通用しないとあきらめてしまったのです
まさに、「挑戦する心を忘れたヘタレ野郎」です
今後のスタンス
いつまでに、なにを、どうする、といった具体的なことはわかりませんが
一番の方針は、
「サラリーマンをやっていることのメリットを十分に享受しよう」
です。
ただ、辞め時はあると思っています
・自分が老害になっていると自覚したとき
・自分が貢献できていないと自覚したとき
は潔く退こうと思っています
その後、どうするのはまったく考えていません
最後までお読みいただきましてありがとうございます
(了)