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独立をするということ

百貨店出身の中小企業診断士 madmaxです。

オレユニさんが「独立をしないということ」というタイトルで先週アップしたので、自分は「独立をするということ」ということを話してみようと思います。

私は「資格をとったら独立をしなければならない」などとは思っていません。

そもそも、自分の人生なので「どうするか?」は人それぞれでよく「せなばならない」などと誰もいう資格がありません。

なので、オレユニさんの考えもオレユニさん的に正解ですし、これから語る私の独立感も正解、その他の方の考えもすべて正解なのだということを予め申し上げておきます。

さて、私はなぜ独立したのか?

理由は4つあります

①重度の糖尿病を50年患ってきた父の認知症が進み母を助ける必要があった

②息子が私大薬学部に進学し6年間で1200万円の学費が必要になった

中小企業診断士の資格を取ったのでその資格を活かして仕事がしたいと思った

④100歳まで生きても何とかなるように老後の資金確保をしたいと思った

独立するためにはきれいごとではなく、経済的安全性を確保することが必要です。

ですから、私は当時会社が提示していた割増退職金制度を利用しました。

その制度を利用して得ることができる退職金は父の面倒をみて、息子の学費を賄いつつ、診断士の仕事をしていけば老後も何とかやっていけそうだという額でした。

退職したのは2019年3月。

①については、退職日以降、よく低血糖発作で散歩中に倒れていた父を絵画教室に送ったり、かかりつけの病院に連れて行ったり、父を別荘に連れて行ったり、米寿のお祝いで温泉に連れて行ったりなど、これまで受けた恩をできるだけ返すことができるようにしました。米寿のお祝いをした翌月、散歩途中に倒れ、病院に搬送・入院となり、コロナの中で面会・退院もできずに認知症が進み、自宅に帰えることはできない体になりました。その後、2つの病院を転院し、最後はとても良い病院で迎えることができました。その間、母をほぼ毎日父の入院する病院へ送り迎えし、費用も私が全部持つようにしました。そして、90歳を迎える1週間前に天に召されるところまで一緒にいることができました。

②については、学資保険もかけて私大文系であれば2年分の金額もたまっていましたが、私大薬学部は年間200万円の学費がかかるため、入学金と初年度半期の学費で瞬時に溶けました。息子君もがんばってくれていて、学年上位10位以内に入ることで毎年10%の学費割引の恩恵を得ることができています。今、5年生で上半期の学費は支払済みなのであと350万円支払えばいいところまで来ました。

③については、独立開業したのが2019年9月でした。独立直後は先輩診断士が立ち上げた会社から11月に補助金事務局やコロナに関する経営相談窓口のお仕事で一定期間安定した収入をいただきました。友人からも研修講師のお仕事をもらったりすることもできました。その後、大学の非常勤講師、商工会における経営相談窓口、東京都の創業支援窓口、信用保証協会の専門家派遣、専門家派遣先からの民民契約など、本当に色々な方からお仕事を頂戴することができ、ここまで来ました。加えて補助金伴走型支援を行い、その先の顧問契約締結を目指しています。

④については、前職の会社で積み立てていた確定拠出年金に個人のIDECOで積み増し、退職金の一部を株式投資で運用しつつ、③でしっかり稼ぐことができれば何とかなると思っています。

ところで、③についてですが、よく「自分の売り・強みがなければ独立しても食っていけない」と言われます。

ところが、私には何も強みがありませんでした。

なぜなら、大企業の常としてゼネラリストとして育っていたからです。

キャリアとしては、デパ地下バイヤー9年、労働組合8年、百貨店物流10年というもので、特定のスキルを掘り下げるというには少ない時間でした。

この結果、サラリーマンとしては何でもできるのですが「独立したら何ができるのか?」に対する答えは持たないまま独立しました。

そのことでとても悩みました。

でも、自分ができることは、自分が過去に培った知識や少ないスキルを結集して、事業者様を支援することだけなのです。

自分の経験や知識から事業者様にいくつか提案できる案を提示して、その中から事業者様がやりたいと思ったことの実現を誠心誠意手伝うことしかできません。

その中で気づいたことがあります。

1つは、事業者様のために誠心誠意頭をひねって行動することで事業者様の信頼を得、それが次の仕事につながること

2つは、ゼネラリストではあるが、それぞれのパーツを分解して必要とする人に訴求することでその領域ではお役に立てること(例えば、デパ地下バイヤーの経験は食品製造業・小売業の販路拡大につなげる、物流業務改善の経験は物流会社の生産性向上につながる、人事部長の経験は色々な企業の人事賃金制度構築や労務管理支援につながるなど)

この2つを続けていくことでお客様を増やし、収入を確保していければと思います。

成功したかどうかを評価するのは自分自身であり、成功するために行動するのも自分自身です。だから、結果は成功しかないのです。これからも私は自分が死ぬ時に「悔いなし。成功した。」って思えるように生きています。

それではまた。