住宅購入のお話(内見その1「感じる内見」の巻)
こんにちは、Mです。
住宅購入シリーズ、テーマはいよいよ「内見」に入ります。
「内見」とは住宅物件の中を実際に見に行くことです。
購入を決断するまさにその時に行うものというイメージですが、実は検討の段階によって「感じる内見」と「決める内見」の2つに分かれます。
まず今回は「感じる内見」のお話。
1.「感じる内見」とは
「感じる内見」とは、住宅購入検討の初期の段階で、色々な種類の物件(戸建て/マンション、新築/中古、などなど)を見て、それぞれの住宅の特徴・雰囲気を感覚として掴むために行うものです。
「百聞は一見に如かず」「聞くと見るとは大違い」という諺は住宅についても同じで、文字情報や写真で想像していたことが、実物を見ると全然違っていたということは多々あります。
そのような頭の中の想像を、現実的な感覚に変えるためにこの内見をします。
なお住宅には以下のようにいくつもの種類があるため、「感じる内見」では色々なタイプを見に行って検討の参考にします。
[建物の形態]戸建て住宅/集合住宅(マンション、アパート)
[新しさ] 新築/中古(築浅、築古、リフォーム・リノベーション)
[地域・規模]郊外の広い家/都心の狭小住宅
[価格] 高級物件/リーズナブル物件
家を買った後から、何かのきっかけで「やっぱり(見ていなかった)あのタイプの家の方がよかった…!」と後悔しないためにも、より多くの家を見ておくべきでしょう。
とはいえ時間や手間の問題もありますので、現時点の自分の希望に近い物件から優先して、見に行ける範囲でも構いません。
2.内見で感じることの例
たとえば中古住宅の場合、築年数の古い物件は部屋の生活臭や壁のキズ・黄ばみ、バス・トイレの水アカや汚れなど、古くなるごとに目立つところが増えます。
「“築10年”ならそのまま住めるけど“築20年”の家にはちょっとリフォームが必要だな…」など、自分の中での線引きは、実際見てみないとわかりません。
都心部で多い、いわゆる「ペンシルハウス(細長い3階構造の戸建住宅)」は、チラシの情報だけなら「都内・駅近で戸建てが買える!」とおもわず食い付きそうになりますが、実物を見ると「隣家とくっつくかのような近さ」や「陽射しが入らない1階部分」「階段での上下移動の大変さ」などの住みにくさを肌で感じます。
「部屋からの眺望」も人により感じかたが変わることの一つです。
・高層マンション・タワマンの“遠くまで見渡せる景色”は素晴らしいですが、自分がそれをどの程度良いと感じるか。
・戸建てやマンションの低層階で道路挟んだ前のお家しか見えなくても気にならないか。
など価値観はそれぞれ、実際見てみることで自分が眺望をどのくらい重要視しているのかがわかります。
このような「感じる内見」をすることによって、住宅への希望条件が変わったり、より明確になったりします。
ですので、住宅検討のなるべく早い段階に行けるのがベターです。
3.内見をするには
内見をする方法は住宅の種類によって変わります。それぞれの具体的なやり方は以下の通りです。
(1)新築戸建て…住宅展示場、建売住宅
新築戸建て住宅の内見は、複数の住宅メーカー(ex.ダイワハウス、住友林業、等)が集まる「住宅展示場」のモデルハウスで行います。
住宅展示場は、いろいろなタイプの戸建て住宅をまとめて見学できるのが便利なところです。
なお、モデルハウスではなく完成済の家を見たい場合は、不動産物件サイト(ex.SUUMO、HOMES、等)などで「建売住宅」を探してみてください。
(2)新築マンション…モデルルーム
新築マンションは、基本的には建物が完成する前に販売されるため、マンションデベロッパー(マンションの製造・販売会社。ex.三菱地所レジデンス、野村不動産、等)が公開しているモデルルームを見ることになります。
モデルルームは各マンションごとに設けられており、「南浦和 マンション モデルルーム」のように検索すると、希望エリアにある物件を見つけることができます。
(3)中古戸建て・マンション…不動産仲介会社
中古物件は、戸建て・マンションともに不動産仲介会社を通しての内見となります。
不動産物件サイトを見ると、物件ごとに仲介している不動産会社の情報が記載されていますので、そこに連絡をすると現地を案内してもらえます。
4.ポイントと注意点
内見にあたって細かな準備の必要はありませんが、もしその物件で確認したい点があれば、事前に簡単にまとめておきます。
そして当日見に行って気が付いたことや感じたことは、必ずメモで残しておいてください。
また、写真をたくさん撮っておくことも、以後の検討材料として役に立ちます。
なお、内見はできるだけ家族(特に購入の意思決定に関わる人)と一緒に行くことをお勧めします。
同じ物件でも人によって見方・感じ方は違うので、自分では気が付かなかった点を発見できることがありますし、お互いの希望やイメージをすり合わせる機会にもなります。
また、物件を案内してくれる不動産会社の営業さんには、まだ検討初期であることや、色々な物件を見て考えを整理していることなど、聞かれたら素直に答えて構いません。
すぐに買う人でなければ案内してもらえないということはありませんし、正直な検討状況を伝えた方が営業さんも適度なスタンスで接してくれます(それでも押しが強い人はいますが・・)。
以上が検討の初期にやるべき「感じる内見」でした。
次回はもう一つの方。検討終盤に行う「決める内見」についてご説明します。