Moreブログ 

ノウハウ・知識、笑い・癒しの提供により社会貢献をめざします

脱「何も決めない会議」のためのファシリテート法

f:id:moreblog:20180527090707j:plain

杏です。

だんだんと紫陽花が大きく育って来て

これからが楽しみな今日この頃です。

 

今回は、何も決まらない会議や打ち合わせを

どう乗り越えるか。

 

期限のタイトなプロジェクトや

前に進めなくてはならないはずの打ち合わせや会議。

 

そんな中で出される

対案のないふわっとしたコメンテーター的発言。

議論がかみ合わず、結局何も決められない。。

という事態も起こりがちです。

そうした事態にファシリテートする側として

どう対処するかについて考えてみたいと思います。

(*この記事ファシリテートは「主催」的な

意味合いで使っており、完全に第3者の立場で

ファシリテートするということではないのですが、

第3者の立場でも参考にしていただけるかと思います)

 

コメンテーター的発言の背景

まずはコメンテーター的発言の裏側にある特性を

考えてみます。

多かれ少なかれ、こんな特性があるのでは

ないでしょうか。

 

1 考え・意見のレベルまで考えていない

「ちょっと私の考えているものとは違う」とか

「もっとこう****(抽象的な表現)なものを」とか

ふわっとものを言う。

考えや意見のレベルではなく、

感想レベルに留まっている状態。

 

2 案件が自分ごとになっていない

感じていることを言うけれど、

「ではどうしたらいいか」といった

対案を考えるのは自分ではないという意識がある。

 

3 俯瞰力に欠け、「今ここ」での決断意識がない

この場で何かしら具体的に前進しなくては

締め切りに向けての工程が厳しくなる、

ふんわりしたコメントにどう対処するかに

頭を悩ます人が出るといった事態なども含め、

全体を俯瞰する意識が低いため、

「今ここ」での決断や前進の意識も低くなっている。

 

特性を踏まえたファシリテートのコツ

では、以上のような特性を考えた場合、

どのように対処したら良いか。

(対応はもちろん人それぞれかと思いますが)以下を

試してみてはいかがでしょうか。

 

1 感想→考えに引き上げ、自分ごと化へ導く

ふわっとした批評コメントが出た時、

そう感じた理由をまず尋ねます。

(「実際の問いかけでは「考える」を使います)

 

その上で、その人の挙げた理由をもとに

「では、どうであったら良いと思うか?」

を問いかけます。

 

実際はそこで言葉に詰まってしまうことが

多いので、その人があげた理由をもとに、

「では、例えば*****ならどうでしょうか?」

とこちらから質問をしていくのがおすすめです。

その人が「自分の感想」を「考え」に引き上げる

プロセスをサポートし、

その人なりの対案をその場で形にしていくイメージです。

(実際はファシリテートする側が考える「例えば」なので

こちら側とも折り合いのつくものに持っていきやすく

なるという効果もあります)

 

その上で、ある程度見える化された対案について

他の参加者の意見を聞いていき、

そうした意見を入れながら最終的に

「みなさんのご意見を踏まえて、***でどうでしょう?」

と言った問いかけをしてまとめていきます。

 

コメンテーター的発言もこのようにすると

前向きな議論の糧にすることができるほか、

このプロセスで具体化していくと

他の参加者も「考えよう」とし始めたり

参加感が増してきたりする感じもあって一石二鳥です。

 

2 スケジュールを意識させる

会議でやりがちなのが決定の先延ばし。

特に定例的に毎月のように行われる会議になると、

いとも簡単に、では持ち帰って・・・となりがちです。

 

そのため、私の場合は必ず、

スケジュールを意識してもらうようにしています。

具体的なプロセスとその期限、関係者にとっての締め切り

を明示し、いつまでに何を決める必要があるのかを

明示します。

先延ばしの空気が出たら、いつまでに決めなくてはならない

という根拠として使い、その場での意思決定に生かしています。

 

3 先延ばしなら、次なるアクションを伝える

「先延ばし」や「持ち帰り」が確定になった場合には、

その案件について、どのような作業を誰がいつまでに

行い、いつまでに決めるのかと言うアクションイメージを

その場で伝えます。 

それによって、エンドレスに議論だけが続く状態

を防ぐことができます。

 

番外編

また、あまりにも自分ごと感やスケジュール感覚がないなと

感じる場合、

フラットな構成で、言えるような相手が

集まっている場合に限りますが、

ファシリテートする側として困ってしまうことを素直に話し、

協力を求めると言うことも一つかと思います。

 

***

今まで書いてきたことは決して「人」がどうこうという

視点ではなく、「発言」をどう変化させていくかという視点

に立っています。

 

簡単に「人」に紐付けてしまわず、

「目的達成のために何をどう変えていけば良いのか?」と

考えることが大事な気がしています。

 

お互いがんばりましょう☆