白内障の手術体験記 その2
こんにちは、オレンジ色のユニフォームです。
前回に続き白内障の手術体験記です。今回は手術編です。
ボクは白内障の手術を両目とも受けました。
手術前までの前回の記事はコチラです
手術を受けられる条件をクリアし手術日が決定
内科で受けた検査の一週間後に眼医者を再訪しました。
心電図、血液検査は健康体の人よりも悪い数値がでていたようで、手術の可否は微妙な感じでした。ボクは「検査の前日に披露宴で飲みすぎたことが原因ではないでしょうか」と訴えて、なんとか手術の第一関門は突破できました。
#ホっ、
その後、手術前の検査をいくつか行い、手術の作戦を立てていきました。
手術の時に瞳孔が十分に開かない患者の場合は、手術中に瞳孔が閉じてしまわないように、開いている時間を長引かせる目薬を使用する必要があるそうです。実際に目薬を使って検査をした結果、ボクは同目薬を使用する必要があることがわかりました。この場合は、手術後に瞳孔が閉じきる時間も数日間のレベルで長くなるとのことです。
当院の手術は週一回の火曜日の午後のみ。
一日の手術する人数は最大5人まで。
一回の手術では片目のみ。
つまり、両目を手術する場合は最低2週間かかります。
年末年始を挟むからなのか、季節的なものだったのかは、わかりませんでしたが、その時は手術を受ける方が順番待ちとなっている状況でした。
自然体だとボクの手術日は2月28日になりそうでした。
しかし、見えにくい状態のままで2か月余りを無為に過ごしたくありませんでした。
「できる限り早く手術を受けたいのです」「来いと言われれば、言われた日時にあわせて来院します」「キャンセル待ちでも結構です」「お願いします」
と、懇願すると、
チーフナースは、やれやれという感じで、手元に置いてあった手術の予定が書きこんであるノートをペラペラとやって、
「えーと、12/27と12/28に来られる」「手術前の検査をしたいんだけど」と聞いてきました。
ボクは秒速で「はい、来られます」「というか、来られるようにします」と回答しました。
チーフナースは、ホホぉう、という反応を見せた後、「あと、1/10に来られれば1/17に入れ込むことはできるよ」「1週間前に手術の説明と手術前の処置が必要なんだけど、どうかしら」とボクを試すように言い放ちました。
今度もボクは秒速で「はい、大丈夫です」と回答すると、
チーフナースはニヤっと笑い「それでは、1回目は1/17にけってーーーい」とノートにボクの名前を書き込んでくれました。
しかし、2回目は間に入り込める日がなかったので、2/28を手術の仮予約日としました。
あわせてキャンセル待ちにもエントリーしていただきました。
ビフォー白内障手術
手術の1週間前に手術の説明を受けました。結構と時間と手間がかかる手術であることがわかりました。
あわせて、いろいろな種類の薬を山のように渡されました。
手術前の準備タスクは、手術日の前週の土曜日から始まりました。
毎日1種類の目薬の点眼と軟膏の塗布を行います。
これを月曜日まで、起きた時と寝るときに行います。
軟膏は、目を閉じて瞼の上と目の下あたりにヌリヌリします。
白内障の手術で、なぜ軟膏を塗布する必要があるのかはなはだ疑問でしたが、言われた通り素直にヌリヌリしました。
そして、手術前日の月曜日の夜寝る前と当日の朝起きた時に特別な目薬の点眼を行います。
さらに、当日の手術3時間前に飲み薬を服用します。
4つの錠剤と1袋の粉薬を一気に飲みました。
痛み止めみたいなことが書かれていました。
あわせて、同タイミングで5分おきに2種類の目薬の点眼を始めます。
1つは瞳孔を開く作用のあるものらしいです。
手術の2時間30分前に病院に来るよう案内があったので、時間通りに来院しました。
白内障手術当日の来院後のタスク
眼医者に到着すると、内科に呼ばれて血圧を測られました。
高めの数値が出てしまったのですが、スルーとなりました。
#ここで中止と言われないで本当によかったです
簡易器具を使って両目の洗浄を行ってもらいました。
リラックスできる錠剤を飲まされました。
そのあと、右腕に点滴を打ちました。
この点滴にどのような効果があるものなのかよくわかりませでした。
点滴の速度が速いからなのか、点滴中は腕がはるような感じがずーっとしていて、不快な思いをしました。
点滴は40~50分くらいかかってようやく落ち切りました。
点滴の間も5分おきの点眼は続けないといけません。
点滴中は看護婦さんに点眼してもらいました。
なんとも忙しいことでしょうか。
点滴が終わると手術姿に着替えます。
下着のシャツを脱ぎ、肌が見える前開きの上着を直接着ます。
そして、紙パンツに履き替えます。
なんで白内障の手術で紙パンツ履くの?という疑問があったので看護婦さんに聞いたら、
「以前、緊張しすぎて出術中に粗相をしてしまった人がいたため」とのことでした。その一件以降の手術では紙パンツ全員必着となったようです。
ボクにとってこれが初めての紙パンツ体験でした。
ちなみに紙パンツは病院で売ってくれました。
Mは200円、Lは250円でした。
「どちらのサイズにしますか?」と聞かれたときに「XLはないんですか?」と聞くのはヤメておきました。
#当たり前だろーが
いよいよ手術
手術は30分おきにスケジュールされていて、前の人が出てから次の人が手術室に入っていくという方式でした。
前の人の手術が終わり、いよいよボクの番が回ってきました。
手術室の手前の部屋で待機しているときに、今度は右手で点滴を始めらめました。
「準備オッケーでーーーす」
という掛け声とともに手術室に誘導されました。
手術台に座らされると、体中にいろいろな機材をくっつけられている感じがしました。
片目だけ空いている布を顔全体にかけられ、視界が左目だけに遮られました。
さらに、左目には曇りガラスのようなカバーを直接かけられました。
こうなると、声は聞こえますが、目は真上にある照明の光だけがボヤっと見える状態となりました。
「さぁ、始めますよ」と院長の声、
「はい。よろしくお願いします」とボクは答えます。
意識は普通にあって、ドキドキは止まりません。
「はい、ここまで順調ですよ」
「ここから、ちょっと辛抱してね」
「ダメダメ、頭は動かさない」
「いいよ、いいよ、作戦通りです」
「はい、これで最後です」
術中は体中に変な力が入りっぱなしでした。
歯医者で治療を受けている感じと同じでした。
なんともなれない感じ。
「はい、終わりました」「おつかれさまです」
その声を共に、全身の力が抜けていきました。
左目に眼帯を貼り付けられて、体中につけていた機材を外していかれました。
ジッとりと汗をかいているのを感じました。
左目の手術は所要30分程度で終了しました。
手術室を出ると、さらに金眼帯で閉じられました。
明日朝8:30までに来るように言われ、今日は風呂には入れないこと、食事は3時間後にとることを言われて、痛み止めの飲み薬と座薬と緊急連絡先を持たされて解放となりました。
ボクは片目のまま、歩いて家まで帰りました。
簡単な食事をしたあと、その夜はぐったりとしてすぐに眠れました。
痛みはまったくありませんでした。
(その3の手術後編に続く)